皆さんは骨の健康に気を使っていますか?
骨の健康は分かりにくいのが特徴です。骨密度が下がっていても痛くもかゆくもないので、骨折をきっかけに検査を受け、そこで初めて気づくという方も少なくありません。特に女性は閉経前後で女性ホルモンが低下する影響で、骨密度が低下しやすくなります。
中医学では「腎は骨を主る」と言われ、骨は腎に関係が深いものになります。「腎」とは「先天の精」を貯蔵する臓と考えられており、「精」とは生命活動の原動力になるととらえられています。つまり、「腎」は人の成長や発育、老化に深く関わっている臓になります。「腎精(腎に蓄えられている生命のエネルギー源)」は、20代~30代をピークに徐々に衰えていきます。腎精が減少するとともに老化現象と言われるものが表れるようになり、骨が弱くなるのもその1つです。老化は避けては通れませんが、「腎」の消耗を避け、「腎」の力を補うことが、骨の健康には重要になります。
「腎」を守るためには、まず無理をしすぎない生活を心がけることが大切です。中医学では、過労や睡眠不足、慢性的なストレスは「腎」を消耗させる原因になると考えられています。十分な休養をとり、夜更かしを控え、体をしっかり休ませることが「腎精」を守る基本になります。
また、「腎」は冷えに弱い臓でもあります。特に下半身や腰まわり、足元を冷やさないことが重要です。薄着を避け、季節に応じた服装を心がけることで、「腎」の働きを助けることができます。
対策としては、まず食事をバランスよくしっかりとること、そして適度に日光を浴びるなど、ビタミンDを意識することが大切です。また、骨に適度な刺激を与えることも効果的といわれていますので、散歩やかかと落としなど、ご自身で無理なくできる運動を日常生活に取り入れてみましょう。骨密度は短期間で大きく改善するものではありません。その為、既に骨粗しょう症と診断されている方は転ばないようにすることが肝心です。バランス体操などで体の安定性を高め、転倒予防に取り組んでいきましょう。
私自身、20代で既に骨粗しょう症と診断された経験の持ち主です。当時、同時期に仙骨と肋骨の二か所を骨折しました(ヒビ)が、どちらもギプスができない部位だったため、歩くのもままならずとても不便な思いをしました。様々な対策を続け、現在は骨密度も正常範囲に落ち着いていますが、今でも人一倍、骨の健康には気を配っています。
骨の健康は、早い時期から意識することがとても大切です。骨のケアには、中医学の知恵も大いに役立ちます。ぜひ一緒にできることから取り組んでいきましょう。